ニットは編物で 、軽くて柔らかく、伸縮性があり、通気性や保温性があります。しかし、型崩れしやすく、「水」や「熱」が原因で縮んだり、自重により伸びてしまったり、摩擦により毛玉になったりと、他の衣類よりデリケートです。ちょっとしたコツで、修復できるので試してください。

ニットが伸びたとき

①ヨレが小さい場合

ニットの袖口や首元が伸びてしまったらアイロンでスチームを当てて修復します。押さえるのではなく、軽く浮かしがけするように当てます。

②ヨレヨレに伸びてしまった場合

袖口や首元を針と系を使って粗くなみ縫いをします。縫い終わったら、糸を引っ張り縮ませます。縮めたい長さよりも少し狭めに縮めるのがコツです。

形を整えて糸を縮めた状態をスチームアイロンで固定させます。糸がついたまま、スチームアイロンを10秒ほどかけて、冷えたら糸を抜きます。アイロンは衣類につけないように1〜2cm浮かせるようにして、スチームだけをかけてください。

糸を抜いたら手で形を整えます。

ニットにいやなニオイがついたとき

ハンガーにつるし、ニット全体にスチームアイロンを浮かせながらかけます。そのままひと晩おくと、湿気と共にニオイも飛びます。ただし、自重による伸びに注意が必要です。

ハンガーの跡がついたとき

ニットをハンガーでつるすと、肩などに跡がついてしまうことがあります。そんな時は、まずはアイロンを浮かせながら5秒ほどスチームを当てます。

次に乾いたタオルで、上からポンポンと軽くたたきます。一度で戻らない場合は数回繰り返します。

毛玉がついたとき

毛玉をつまんで取ると、ニットの生地が薄くなってしまいます。目の粗い食器用スポンジの角で軽く上から下へとなでて、毛玉をほぐすようにします。

毛玉がほぐれたら、上から洋服ブラシをかけて、毛の流れを整えます。

ニット洗いはクリーニングのご利用をおすすめします

ニットは家で洗濯するのがむずかしいアイテムの1つです。特にウールやカシミヤなど、動物性繊維のニットは水に弱いので、おうちの洗濯に向いていません。繊維同士が絡まって縮みやすくなる上、乾かす際に型崩れが起きるため、デリケートな素材が使われたセーターは、家で洗わずにクリーニングに出した方が長持ちします。ドライクリーニングでは、ウールなどの弱点である「水」をまったく使わずに、揮発性のある溶剤を使って汚れを落とすので、ダメージが少なくキレイに汚れを落とします。素材の風合い、生地へのダメージ・型崩れ予防のためには、ドライクリーニングをおすすめいたします。具体的なお取り扱い方法・注意事項は洗濯表示をご覧ください。

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