洗濯する前の基本
衣服を洗濯する前に、確認しておきたいポイントがあります。このひと手間をかけることで、色移りや縮みなどのトラブルを避け、きれいな仕上がりになります。
準備1 洗濯絵表示を確認して洗い方を選ぶ |
市販の衣類には必ず洗濯絵表示や素材を明記したタグがついています。その服にあった洗濯方法が記号で示されているので、必ずチェックしてください。
▲「液温は上限温度30℃。洗濯機は弱い操作にする」を意味する記号がついているので、洗濯機で洗える
▲「液温は上限温度40℃。手洗いのみできる」を意味する記号がついているので、手洗いする
準備2 色落ちする物を分けて洗う |
色の濃い天然繊維(綿・麻・ウール・シルクなど)は色落ちしやすく、他の衣類に色移りすることがあります。色の濃い物同士で洗濯します。特に、デニムやTシャツ、スエットなどは色落ちしやすいので注意が必要です。合成繊維(ポリエステル、ナイロン、アクリルなど)は色落ちしにくいので分けて洗う必要はありません。
準備3 シミ汚れは前処理を行う |
シミ抜きや下洗いをすませてから、洗濯します。特に汚れやすい場所は衿元、袖口、前身頃、ズボンの裾です。
準備4 汚れがある物を下に入れる(縦型洗濯機の場合) |
洗濯機の底にある回転羽根(パルセーター)が当たる部分が、洗濯物の汚れが落ちやすい部分です。そのため、汗の臭いや汚れが気になる衣類(靴下、インナーシャツなど)は、洗濯機の一番下になるように最初に入れましょう。汚れの少ないバスタオルやデリケートな女性用下着などは後から入れると、ダメージが軽減されます。
パーカーやブラウスのひも付きの衣服はからまないように洗濯ネットに入れます。ファスナーは他の衣類に引っかかる場合があるので閉めます。
準備4 色の濃い物は裏返して入れる |
洗濯する際に摩擦によって白っぽくなるのを防ぐために、濃い色の洗濯物が裏返してから洗うようにしましょう。また、洗濯ネットに入れることで、摩擦を減らすことができます。裏返したまま干すと紫外線による日焼けを防ぐ効果もあります。
準備5 汗の臭いが気になる物は裏返す |
靴下やインナーシャツなどの衣類は皮脂汚れが内側に付着するため、裏返して洗うと皮脂汚れが落ちやすくなり、臭い防止にも効果的です。洗濯ネットに入れると汚れが落ちにくくなりますので、洗濯ネットに入れずに洗濯するとよいでしょう。
洗剤の選び方 |
洗剤の種類と特徴を知って正しく使い分けることで、洗濯のクオリティが上がり、衣類をキレイにします。
I 液体洗剤
洗剤選びに迷っている方は、まずは液体洗剤を選ぶのがおすすめです。手軽さや汚れ落ちなどのバランスがよく、メインで使いやすい洗剤です。洗剤量も毎回調節できるので、洗濯物が少なくても多くても対応できます。柔軟剤入りや、部屋干し臭防止などの効果を謳ったものなど、多くの種類があります。自分に合ったものを試しやすいのが液体洗剤です。
Ⅱボール型洗剤
1回分の量が決められているので洗濯機にポンと入れるだけなので手軽に使えます。1回の洗濯量が30L未満の場合、溶け残りや洗剤のすすぎ残しが発生することや、毎回1回分の洗剤量を使わなくてはならないため、洗濯物が少ないとコストパフォーマンスが悪くなってしまう点に注意してください。
Ⅲデリケートな服も洗える「おしゃれ着用洗剤」
他の洗濯洗剤に比べて、衣類を保護する成分が多く配合されているので、衣類のダメージを抑えて洗うことができます。大切なおしゃれ着を洗うのに適している洗濯洗剤です。洗濯表示に手洗いマークがついている衣類でも、おしゃれ着用洗剤を使えば、手洗いや洗濯機の「ドライモード」などで洗うことができます。
Ⅳ 汚れ落ちがよい「粉末洗剤」
弱アルカリ性で、皮脂やタンパク質の汚れに強いです。酵素や漂白剤が配合されているものが多いので、しっかり汚れが落ちます。 蛍光増白剤、漂白剤入りのものは、白のシャツをキレイに洗うのに向いています。(色柄がある衣類に使用すると、変色してしまう場合があるので注意しましょう)洗浄力が強いのでデリケート素材には不向きです。水温が低い冬場は溶け残ることもあります。ドラム式洗濯機の種類によっては、配管詰まりの原因となるため、そのまま投入できないことがあります。